「水曜日のダウンタウン | TBSテレビ」が「クロちゃん、どこかに閉じ込められてもTwitterさえあれば助けてもらえる説」を検証するために、実際に安田大サーカスのクロちゃんを拉致しアパートに閉じ込め Twitter から情報を流して公開捜索させるという企画を5月31日夕方からスタートさせた(番組のツイート)。
クロちゃんのツイートによると、ルールは次の通り。
携帯充電器があることからして携帯電話かスマートフォンの Twitter を使って外界と連絡をとり、場所を特定できそうな様々な情報から参加者に監禁場所を割り出し助けてもらうというもの。その間の食事は用意されたお金で支払、救出時の残金が賞金として渡されるという。
おそらく紙飛行機や狼煙は、ツイートだけでは発見が絶望的なときに使う緊急避難的なアイテムなのでしょう。賞金が100万円用意されていることからしても、最低でも一日以上かけて発見してもらうつもりだった模様です。
案の定彼が流すツイートは役にたちそうにないものばかりでした。
「カラスが鳴いてたり、工事している感じの音」
「車の音、電車の音、帰りのチャイムの音」
「18時になったチャイムの音は夕焼け小焼け」
窓から外は見えない。
唯一手掛かりになりそうなのが、電車の音。このツイートで10両編成の列車が駅に近づいていることが分かりました。
「出前そばをとればお店の人に会えるかも」という提案を受けて出前そばがとられましたが、案の定スタッフが扮する黒服の人に手渡されました(僕が仕掛け人ならそうする)。そもそも汐留から車で2時間で行ける範囲だとそう遠くには行かないでしょ。
参加者の中には不動産情報で間取りや空き部屋を検索している人がいたので、もしかしたら手掛かりになったのかもしれませんが・・・しょうじき微妙すぎる情報。
このように手がかりをどうやってつかむかを含めて面白い企画ではあったのですが、なぜ不特定多数が住む街中でやるかなと、そこが問題でした。そのため番組も
「現在いくつかの候補地が挙がっているようですが、不確定な状態で直接部屋のインターホンを押すなどの行為はくれぐれもご注意ください。」って、流しているのがあんなツイートでは不確定な状態にならざるを得ないでしょうに。
そこで番組が苦肉の策で作ったのがこれ。
夜中の10時半をまわった頃に「本人の部屋の扉には「水曜日のダウンタウン黒川」という表札がかかっています。表札が無い部屋は間違いなのでくれぐれもご注意ください」と。
でもこれだけ話題になったツイートですから、こんな対策では夜な夜な暇な人たちが家の近所に変な表札のアパートがないか徘徊しそうな問題もはらんでいるわけです。
なんて思っていたらやっぱり。
23時半、本日の企画終了。「夜遅い時間になりますので、一般の方々にご迷惑になる行為はお控えいただきますようお願いいたします」。
その後、日付が変わってから急展開。企画は中止に。
「開始以来数多くの誤情報により、関係のない一般の方々にご迷惑をおかけする事態が発生しております。この状況を重く受け止め、この時点をもって企画を中止・終了させて頂きます」。
ふつうそうなるよな。休日の朝から始めて夕方で終わる企画だったらまだ良かったのに。
一説だと、厚木で警察沙汰になったという話もありますし。
いくらTwitterで流れる情報が不確実だとしても、参加者が警察沙汰に遭遇した可能性を認識したら即刻企画を中止すべきでしたね(警察沙汰になったかは地元の警察に確認をいれれば済む話。もちろん事実なら怒られるでしょうけれど)。
あとこんな話も。
この表札のフォント、お品書きのフォントと酷似していませんか。いかにも急場しのぎで作った感じが本物っぽさを醸し出しています。もっとも誰も位置情報を流していないので確認するすべはありませんが。
結果「クロちゃん、どこかに閉じ込められてもTwitterさえあれば助けてもらえる」ということでしょうか。しかも監禁された当日に参加者が警察沙汰を起こすかもしれないほど熱心に捜索してもらえると。これはこれで芸人冥利に尽きる話(それとも誰かに追われている?)ですが、次この手の捜索企画をやるときは時間と場所を考えてほしいですね。
ま、今後大事になって番組がなくなる可能性もなきにしもあらずですが、うちテレビないので別に困りません
なお詳細なツイートのまとめが読みたいお暇な方は、
#クロちゃん救出 ツイッターだけで誘拐場所を探しだせ!→特定班の活躍で警察沙汰に→企画中止へ - Togetterまとめ
をご覧になるとよいかもしれません。